4つのタイプ分け

今回は、コーチングで使われる「4つのタイプ分け」についてお話をしたいと思います。
4つのタイプ分けは、CSI(Communication Style Inventory)と呼ばれる手法により以下のように分類されます。
コントローラータイプ
プロモータータイプ
サポータータイプ
アナライザータイプ
では、簡単にひとつずつタイプについて説明していきましょう。
コントローラータイプ
特徴
行動的。決断力がある。支配的。人間関係(家族や友人)より仕事を優先させる。自分の思い通りに物事を進めることを望む。起業家タイプ。
コントローラータイプは、多大な評価や承認は受け付けません。
なぜなら、おだてて自分をうまく誘導するつもりなのでは?という風に考えたり、自分のことをバカにしているのか?という風に考える傾向があるからです。また、コントローラータイプを安易に褒めて評価すると、「自分の実力はまだまだこんなものじゃない」と思っているだけに、それらの評価を突っぱねてしまう場合があります。
プロモータータイプ
特徴
アイデアが豊富。エネルギッシュ。計画を立てるのは苦手。順応性が高く考えが柔軟である。楽しい雰囲気を好む。人に対して影響を与えたがる。
プロモータータイプは、コントローラータイプとは正反対で、おだてられると本当に木にも登る勢いでがんばります。4つのタイプの中で一番、承認と評価を求めていて、またそれらを素直に受け入れることができます。基本的に誰かに注目されたい思いが強いので、アピールが多く、聞き手がテンポよくあいづちを打つと、話はとめどなく続きます。ただしあまり考えなしに話をするので、話に脱線が多く、時にはコーチがある地点まで話を引き戻す必要があります。
サポータータイプ
特徴
温かく穏やか。人を援助することを好む。決断に時間がかかる。優れた直感力。感情や感覚に基づき判断する。人との調和を大切にする。役に立ちたがる。
サポータータイプは、とても穏やかです。
人との調和を大切にし、人の役に立つことを望みます。ただその気持ちが強いと、周りの人々に振り回されて本当に自分がしたいことを見失う恐れもあります。相手に気分よく話をさせるのが上手です。コーチに一番適しているタイプだと言えます。ただ、クライアントの立場となると、コーチにまで気を使うあまり、セッション自体はスムーズに進んでいるのに、成果が現れにくい場合も出てきます。コーチはそんなサポータータイプのニーズを引き出し、それらに集中できるようにコーチングをすることが望まれます。
アナライザータイプ
特徴
言動が慎重。計画を立てるのが好き。客観的に判断する。冷静で忍耐強い。感情や感覚より事実や知識を重視する。理解力や洞察力が高い。分析家。
アナライザータイプは、ひとつの答えを出すのに時間がかかる場合があります。なぜなら、質問に対して用意した答えが、適しているか、適していないか、正しいか、正しくないか、を十分検証してからでないと言葉にできないからです。コーチから質問する場合もより具体的に明確にしないと、答えは返ってきません。逆にその質問に対する質問が返ってくる場合もあります。プロモータータイプのように、その場の感覚で答えを口にすることはなく、答えを返すのにとても慎重です。
コーチはクライアントを上記の4つのタイプに分けてコーチングをすることにより、より効果の高いセッションを行うことができます。
4つのタイプだけで、人を区別することはできませんが、そのクライアントの傾向をつかむことは可能です。
また、コーチ自身も自分のタイプを知ることにより、クライアントとの違いを認識し、客観的なコーチングを行うことができます。
ちなみに中村は、コントローラータイプとサポータータイプに、ほぼ同じポイントがつきました。
自分のタイプを知りたい方は、タイプ分けWEB自己診断テストをインターネットで簡単に受けることができます。
http://type.test.ne.jp/
また、タイプ分けについてもっと詳しく知りたい方は、以下の書籍がオススメです。

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鈴木 義幸
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連載第三十六回目

★通信販売系は広告が命
こうして「聖心美容外科」の広告は2回目から当たりまくり、創業5年目くらいには早くも九州一に。
その後も広島院、東京、名古屋、大阪と成功を収め、若手の美容外科医では質・実績ともに日本一と言われるようになりました。
今では聖心美容外科は来院者の約半分が口コミや紹介・リピーターで占められますが、10年前はもちろん、今でも大半の美容外科は広告での集客がメインです。まあ、あまり「口コミ」で広がるという商品ではないですからね(笑)。そういう意味で、当時、広告屋&コピーライターだった私にとって、聖心の広告の出来不出来は反響数でハッキリ出たので、もの凄い勉強になりました。
一般の営業広告は、効果があったのかどうかはなかなかわかりませんね。広告で来たのか通りかかりか、看板か、人から聞いたのか、ちゃんと調べないとわからない。広告代理店なんかも「まあ、100万円の広告を3回は出さないと認知されませんよ」とか「やはり、TVCMですよ。目立ちますよ」みたいな、あいまいなことしかいわない。出すお客も、広告効果に無頓着が多いですね。まあ、目立てばいいんだみたいな。
この辺は余り詳しく調べると、広告業界にとってまずい=実は未だしている広告は無意味とバレル=部分も沢山あり、グレーゾーンと言われています。ただ、この美容外科もそうですが、通信販売系の場合は広告が命。店舗ナシで営業マンもいず、広告反響だけが頼りですね。結果は電話の数とか申込みハガキやFAX・メールで、広告の善し悪しが100%把握できる。これは求人広告も、応募者の数と言うことで100%わかる。
★広告コピーのノウハウ
その後、「やずや」や英会話の「FCC福岡コミュニケーションセンター」、ダイビングの「オーシャンビュー」など、通販的な結果がハッキリ出る広告コピーを手がけることで、求人の応募者や購買者を増やすノウハウが、なんとなくわかるようになっていきました。そのノウハウをまとめたものはこちらhttp://www.hf.rim.or.jp/~kaya/shukyaku.html。
ただ、その後のクライアントの業績の伸びは、勿論、私だけの努力ではありません。むしろ、私の広告コピーの成果は、成功の1割も占めない。基本はクライアント自身の努力です。例えば、聖心美容外科 http://www.biyougeka.com/index.htmlは創業以来、元旦を除いて年中無休体制で、山川院長は常に最新鋭の医療器械や技術の習得に勤め、美容外科では珍しく?、いまだに医療事故で訴訟を抱えたことがないほどの腕の持ち主。
FCC英会話http://www4.ocn.ne.jp/~fcc-eigo/index.htmも、他にはない TOEIC点数アップ保証制度を打ち出すなど、他とは違う「弱者必勝の戦略」を様々実行しているから成功しています。
私は今はコンサルタントに転身しましたが、まあ、単なる評論家ですね。クライアントの成功は、今も昔も、先方の社長の努力次第ですね。

連載第三十五回目

★1回目の反応は
苦心して創った聖心美容外科の広告でしたが、1回目の反応はちょぼちょぼ。「やはり、歯の浮くようなコピーを書かないとダメなのか。イメージ写真がないのは目立たないのか・・・。」私と山川院長は無言で顔を見合わせ、「うーん」と唸るばかり。
「まあ、全くの無名で新参者だし、2回目に期待しましょうよ」と、広告屋にありがちな無責任な意見を私は言いましたが、こっちは気楽なモンです。反応が在ろうがなかろうが、出した広告代金はもらえる。でも、広告主は反応がゼロでも払わねばならない。モノの購入は、たとえボロでもまだカタチとして結果が手元に残りますが、誠に広告というものは水もので、効果がなければまさに金をドブに捨てることですね。コンサルと同じく、広告は虚業と言われる所以です。まあ、広告屋にとっても、「100万円の広告を出したんだから、100万の利益が上がるような効果を保証しろ!」と言われても困る。効果は広告の出来不出来だけではなく、クライアントや商品の実力に大きく左右されますからね。だからいまだに一部のネット広告を除き、効果保証型の広告はない。でも、そうは言っても、広告を頼まれたからには、貰った金額以上の効果を出したい・・・。
★効果を上げるノウハウ
広告は水ものだが、効果を上げる法則というかノウハウが在るんではないか・・。求人広告で以前よりも効果を上げることに自身があった私は、営業広告でも行けるはずだと、ぼんやりした自信はありました。だが、聖心の1回目は不発。私は良心の呵責に苦しみましたが、でも金はもらえる。まあ、気楽な悩みです。一方の山川さんは・・・。なんと、爪が生えてこなくなったんです。つまり、2回目の広告に失敗すれば、他の医院運営や看護婦らの人件費等も合わせ、資金がなくなる。失敗したら首でもつるか・・・なんて冗談を言ってましたが、精神的に追いつめられて手の指の爪が生えてこなかったですね。爪がね、波打ってキザキザになったんですよ。私は今もコンサルなんて名乗ってますが、昔からこの傍観者のスタンスは変わってませんね。つまり、昔は広告屋で今はコンサル。いつも、リスクをとってやる当事者=経営者に偉そうなことをイイ、中小企業・ベンチャーの支援者なんていいながら、自ら実業はしない。
「やるは社長、あなたです」なんていいながら、結果が出ようが出まいが金は貰う。因果な商売です。まあ、こう言えば、ほとんどの商売はそういう部分がありますがね。なんかいまだに商売というか、ビジネスのこういう胡散臭い部分が好きになれないですね。商売はなんかどこかに騙しがあるが、私生活と同じく「本気・正直」にビジネスをしたい。これは私の永遠のテーマです。・・・なんて当時からうっすらと考えながら、聖心の2回目の広告コピーを考案して出稿。「奇跡」が起こり、一気に軌道に乗ってきたんです。

連載第三十四回目

★客層戦略とは
「客層戦略」とは、簡単にいえば自社のお客をどこに絞るかということ。強者・大企業の場合、すべてのお客を対象にしがちですが、弱者・中小零細企業は一点集中。
誰でもいいですではなく、たとえば「うちは20代の女性。それも独身で一人暮らしのキャリアウーマン向け」の女性誌ですとか。聖心美容外科の場合、院長といろいろ話し合った結果、既存の派手なイメージ広告に疑問を持つ、真面目な?20~30代の女性に絞りました。美容外科に限らず、すべての業界には大企業がいて、普段は派手でいいことばかりしかいわないTVCMや大きな広告をやっていますが、そして悲しいかな多くのお客はCMイメージの幻想に騙されていますが、我々は起業したばかりで最低の弱者。同じ手法では負ける。数少ない、広告を疑う客層に絞ろうと思いました。
★誇大広告やウソばっか
他は、「本気、正直、嘘をつかない」。広告はいいことばっかいいますが、もちろん現実は悪い点やマイナス面も多々ある。そもそも、私自身、広告の世界に身を置いていましたが、あの歯の浮くような世界、ヨイショ情報ばかりの世界には相当な違和感を覚えていました。JAROじゃないけど「誇大広告やウソ」ばっかジャンかと。
まあ、広告屋はクライアントからお金を貰って広告を創るから、クライアントに不利な内容を書くのは御法度。結果として、クライアントと一緒になって一般消費者を騙している・・・。ここで、私の前職での取材ライター経験というか、真実を暴くジャーナリスト魂というか、変な正義感が頭をもたげ、いくら金を貰うにしてもウソはつきたくない、ヨイショはしたくない、逆に変な会社は叩きのめしたい、一般消費者に「あの会社はやめろ」「あの商品は最低だ」「この業界なら、A社がいいぞ」という、純粋な情報というか、真実を伝えたいと強く思うようになりました。
★美容外科の真実について
幸運だったのは、まったく同じ思いを聖心美容外科の山川院長も持っていたこと。最低な美容外科のイメージを変えたい、ウソや詐欺までして生きたくない、正々堂々とした仕事をしたい、業界のステータスを上げたいと、彼も思っていたんです。こうして山川氏と何度も議論を重ね、一気に書き上げたのが「美容外科の真実について」という意見論文風な記事広告。従来の手術前・手術後のヤラセ写真やモデルも使わず、電通・宣伝会議「コピーライター養成講座」的なイメージヨイショコピーではなく、純粋な記事文をギリギリの線で、広告だが消費者にも役立つ情報=マイナス情報も入れたものを、博多のタウン誌に掲載しました。今から10年前、聖心美容外科創業の時です。山川院長は医者の息子ではなく、自己資金も数百万のみ。実家を担保の借金数千万円をして後がない。私も緊張し、初めての広告掲載後の反応を待ちました。

連載第三十三回目

★販促広告でも通用するか?
求人広告で成果が上がったコピーライティングが、果たして販促広告でも通用するか???
しかし、その最初の実験台が、今や日本一になった聖心美容外科とは信じられませんが、まあ、とにかく毎日、業界研究のために女性雑誌を読みあさったモンです。そして気づいたのは、なんというおどろおどろしい世界!女性誌には美容外科は言うに及ばず、エステや怪しいダイエット法、とても効きそうにない健康食品なんかの詐欺広告がオンパレード。
「あなたもすぐにスーパーモデルに!」「揉むだけですぐにウエストが5センチも細くなった」・・・。体験談も、お前は犯罪者かと思うような人相のバカ女が「私はこれでスリムになりました」なんて、いかにも金貰って出てます的な文章とデザイン。女という生き物は、架空と空想と妄想の世界に生きているのかと。まあ、勿論、このメルマガ当たりを読むような女性は引っかかりはしないでしょうが、真面目な私の妻でさえ、ちょっと目を離すとわけのわからない成分のダイエット食品なんかを買ってるし、去年流行った「アブトロニック」=お腹にブルブル振動する機械で痩せる?CM見て「いいなあ」なんてほざく。
★女性は外見が大事?
しかし、イメージの悪い美容外科ですが、今では東大にまで美容外科ができるほどの立派な医学。専門書を読み薦めるうちに、エステ、下着、揉む運動、健康食品などのほとんどは単なる気休めで、「医学的には痩せるなんてあり得ない」ことがわかりました。
また、外見では「化粧」で誤魔化しますが、それはまさに文字通りで、内面は何も変わらない。むしろ、害のある成分ばかりで、よほど元が酷くない限り:爆、すっぴんが一番健康的。だから今も、嫁さんには化粧をさせません(独裁政権)。
でもねー、まあ、お客だからか、まあ、数少ない信頼できる「やずや」の香酢や青汁を飲むのは許していますがね。しかし、こんな正義を書いても、実は男の野郎同士の会話では、残念ながら女の話題になると外見を相当な勢いで論評します。「あの女はブスだ。死ね」とか「アイツは顔がダメだが体はいいな」「あの女は痩せたらイイカモね」とか、それはもう女性が聞いたら卒倒しそうな低次元のオンパレード。
★美に対する意識は本能
普段は堅く、とてもそんなことは言いそうにない、仲間の日経新聞記者でもそうですよ。勿論、例えば結婚するなんてことになれば、やはり性格>外見です。でも、気を許すと女の外見の話は多いですね。だからねえ、女性はこういう男の2面性を十分知っているんでしょう。美容外科やエステやダイエット食品に数十万~数百万も注ぎ込む女性を目の当たりにし、これは一部の女性を除き、女の美に対する意識と行動は、食事や睡眠と同じく「本能そのもの」と思いました。しかし、それにしても、弱みにつけ込んだ女性誌の広告はあまりに酷い。エステや大手化粧品メーカーなんかも、イメージバッカで真実を伝えていない。勿論、「まれに見るバカ女」はイメージやCMで騙されるが、そうでない女性、疑っている女性も多いだろう。「小さな会社☆儲けのルール」でいう、弱者の客層戦略。これを私は広告コピー作成に応用しました。

私の出版までの道のり a subheading list

連載第1回目
まずは自己紹介・・・ / 転職を繰り返し2回目の独立で / 銀行預金もマイナスに転落 / こんな内容じゃ売れない!! / 第一回目の印税は約250万円
連載第2回目
国語・作文が大嫌い / 自信作の修学旅行記 / やっぱり国語 / 作文が苦手 / 高校受験裏口入学?
連載第3回目
受験中に名前を確認される? / 家庭教師は数学教師 / 高度成長期の銀行役員の父
連載第4回目
高校時代に書いたラブレター / 返事が来ない / 最初のデート / そして大学受験
連載第5回目
立命館大学入学 / 読書し、日記を書く / 少林寺拳法を始める
連載第6回目
大学の講義は役に立たない? / 常に日記帳と本を携帯 / 潜在的なエネルギーの蓄積
連載第7回目
別室は出町柳のクラシック喫茶 / 青春賛歌シリーズをBGMに / 日記は書けても卒業論文は書けない / 卒業論文のテーマは餃子の王将
連載第8回目
アメリカ短期留学 / 就職活動を開始 / 一部上場企業の社員に
連載第9回目
俺は人生に勝った! / 東京多摩営業所に配属 / 営業成績は最悪
連載第10回目
辞表を出す / 公務員になろう / リクルートにリクルート?
連載第11回目
求人雑誌Bingの営業 / 嫌な客だったら2度と行かなくていい / 営業とは、相手のことを聞くこと
連載第12回目
営業にのめり込む / シーガルコンテスト / 最終選考に残る
連載第13回目
社内論文大会の結果 / 社員試験を受ける決意 / 最終役員面接へ / そして発表
連載第14回目
不合格でやる気を失う / 優良ベンチャー企業の就職試験 / 大阪支社勤務に
連載第15回目
3社目の転職 / 苦手なルートセールス / 今度こそはうまく行きそう
連載第16回目
やっと俺にも春が来た / 気がつけば出社拒否 / 精神内科を訪れる
連載第17回目
世間体を気にする人生 / 自殺を考える / 退職 / 結婚キャンセル
連載第18回目
失敗した人も東京へ行く / 話をして気づく / 中小ベンチャーしかない!!
連載第19回目
ベンチャーミッドへ転職 / 退職する気持ちで相模原市へ / チラシを運んで階段昇降
連載第20回目
エンドユーザーとのふれあい / 住めば都 / 起業意識の目覚め
連載第21回目
社長になるしかない / 天職を見つけるには転職が必要 / 会社を設立
連載第22回目
起業後半年で資金がなくなる / ヤル気が全く出ない / テープ起こしバイト
連載第23回目
ビジネス社でバイト / 何も知らない素人 / 2足の草鞋
連載第24回目
作家は夢のまた夢 / 33歳出版社のバイト契約社員 / 母に恋人
連載第25回目
連帯保証1億円 / 福岡へ帰るべきか否か / 33歳で福岡へUターン
連載第26回目
ノンバンクへの連帯保証人 / 失業時代に個人名刺を作る / 奇跡的?に7社目の転職
連載第27回目
求人広告営業 / アポ電話をかけまくる / 入社日受注に成功
連載第28回目
課外活動開始 / 九州ベンチャー大学 / 運営が修行の場
連載第29回目
運営が修行の場 / 効果の上がる広告
連載第30回目
社長の人生を聞きたい! / アポ取るには朝駆け
連載第31回目
情報の少ない求人広告 / 数倍のスペースの求人雑誌 / 記事風のコピー文章を埋める
連載第32回目
応募者が3倍に / 販促広告
連載第33回目
販促広告でも通用するか? / 女性は外見が大事? / 美に対する意識は本能
連載第34回目
客層戦略とは / 誇大広告やウソばっか / 美容外科の真実について
連載第35回目
1回目の反応は / 効果を上げるノウハウ
連載第36回目
通信販売系は広告が命 / 広告コピーのノウハウ
連載第37回目
広告効果は文章で大きく変わる / 雑談担当
連載第38回目
いやー、すいません! / 弱者必勝の地域戦略
連載第39回目
お知らせ / 居酒屋5人からスタート / 参加者メンバーで出資
連載第40回目
日本も捨てたもんじゃない / 交流会継続の要因
連載第41回目
交流会継続の要因2 / 小企業は接近戦
連載第42回目
個人名刺はおすすめ / ランチェスター戦略
連載第43回目
最低限の返済と生活 / 子供と事務所へ出勤
連載第44回目
二度目の起業 / エンドユーザーに役立つ広告
連載第45回目
二度目の起業 / 著者自ら本屋廻り
連載第46回目
謹賀新年 / 逆転!バカ社長 / 夢や目標は紙に書く
連載第47回目
夢や目標を書く / 楽天日記
連載第48回目
番外編:インド・タイ旅行記
連載第49回目
事務所の押入れで子育て / 毎月100万の返済
連載第50回目
脱サラ2年で約1300万円を返済 / 裸になれ!!
連載第51回目
知人の社長に頭を下げて廻る / 素直に「仕事をさせて下さい」
連載第52回目
スゴイ人物との出会い / リフォーム業界
連載第53回目
独立起業大学 / 実戦起業大学
連載第54回目
離婚届を押し付ける / 2000年5月には出版する!
連載第55回目
ウツになる / 苦しみともがき
連載第56回目
ウツに苦しみながらの講演 / 先生は朝に新聞配達
連載第57回目
目標設定を創ろう / この度、本を出版します / 逆転の人生事例集
連載第58回目
テーマは「天職」 / 極貧生活術
連載第59回目
出版社へ売込み / 天職の見つけ方
連載第60回目
持ち込み原稿OK / ゴーストライター
連載第61回目
共著で出版 / 筆が進まない
連載第62回目
書いてはビデオを見直す日々 / 担当者と妻の支え / 発売日が決定
連載第63回目
これじゃダメだ! / ついに全国発売
連載第64回目
メルマガとHPでPR / 弱者の戦略で本を売る
連載第65回目
寝食忘れて読者と対話 / ヤケクソ講演が大反響
連載第66回目
一年間で一万人 / ローカル限定出版 / 本は誰でも出せる
連載第67回目
こんにちは!栢野です
番外編
京都でセミナーをしました

連載第三十二回目

★応募者が3倍に
こうして「栢野オリジナル」のコピー文章だらけ求人広告を、最初は当時地場NO1クラスだった宝石の「ゆきざき」で試しました。結果は、それまで10人だった応募者が30人と3倍に。次ぎに地場大手のマンションデベロッパー「ユニカ」も効果が5倍に。こりゃーイケルと、新卒媒体のダイヤモンド九州版に取った、ホワイトデーを創案した「石村萬盛堂」、地場大手の「大成印刷」、「トヨタ部品共販」、先日ジャスダックに上場した液卵メーカー「イフジ産業」・・・も、ことごとく成功。
次第に周りの私を見る目も変わり、「栢野に任せたら広告効果が上がる」という評判が立ち始めました。ポイントは前にも話したように「歯の浮くヨイショコピーでない」「マイナス面も書く」「就職希望者が抱く疑問や不安をあえて書き、その解答を書く」・・・まあ、いろいろ在りますが、ウソをつかない、良いも悪いも真実を書く・・・です。ああ、忘れてました。あとは格好いい「文章力」ではなく、「事実」を沢山取材して、情報は「事実」で埋める。形容詞やなんかは避ける。「ウチは明るい会社です」ではなく、「ウチは同好会も15あり、毎年の社内旅行は88回目。昼休みはあちこちで<宴会>してます」なんてね。まあ、広告コピーではなく、取材記事ですね。それを広告に使ったらうまく行った。
★販促広告
それから、求人広告でうまくいくなら、「販促広告」でも行けるんじゃないかと思っていたところ、1年後に特別開発課というか、要は「何でもやって良い」部署に転属。初めて販促・営業広告にもチャレンジしました。最初は浄水器とか温泉などをやってましたが、ある時、趣味でやっていた勉強会「九州ベンチャー大学」に、ある勤務医が参加したいとやってきました。業種は美容外科。聞くと、近い将来の独立を考えているが、医者は世間知らずでバカばかり。こういうセミナー&異業種交流会で勉強したいと。当時28歳だったその青年は、今年の高額所得番付:医者で全国1位、全国でも17位になった、現在の「聖心美容外科」山川総院長です。
いろいろ話しているうち、独立後の集客広告をやってほしいと言われたんですが、既に友人になっていた私は「友人関係で商売はしたくない。他を廻ったら?」と言いました。しかし、電通に行ったら鼻で笑われ、他の大手広告代理店も独立者=代金回収が心配で相手にされない。結局、彼の熱意に押された私は、当時勤めていたアド通信社社内を説得し、引き受けることに決定。大がかりな仕事でしたので、最初は外部のコピーライターを使う予定でしたが、そういう人は「エンドユーザー+経営を意識した営業感覚」がない。しょうがない。じゃあ、また俺がやってみるかと、図書館や本屋に入り浸って専門書を読破。毎日、女性セブンやアンアンを「女になった気分」で読みふけりました。

連載第三十一回目

★情報の少ない求人広告
こうして営業でとってきた求人広告を、自分で試行錯誤してコピー文章を練り上げました。これがことごとく、効果を上げるようになったのです。今まで話したとおり、私は会社を、独立やバイト含めて7社渡り歩いてきました。当然その間、転職希望者として求人広告を数千社は見たでしょう。また、求人広告の営業マンとしても、リストアップのために数千社の求人広告を見てきました。そして思ったんです。「求人広告はなんと情報が少ないんだ」。特に新聞広告はそうでしたね。今もソウですが、簡単な職種と待遇と会社名、電話番号が羅列してあるだけ。それで「履歴書を送付せよ」ですね。
就職・転職経験のある人はおわかりでしょう。就職・転職するというのはもの凄い決断ですね。最近は転職も当たり前ですが、それでも職を変える、選ぶというのは、特に男にとっては「男子一生の決断」。転職しなくても、履歴書を出すという行為だけでも大変な決意がいるもんです。問い合わせの電話だって、かなりの勇気が入ります。それほど、応募者側にしたら、就職・転職というのは一大事なんです。
ところが、人生の決断をしたいのに、情報はわずかタバコの大きさ程度の、それも簡単なデータが書いているだけの求人広告では、迷うのは当たり前ですね。しかし、求人を出す側=会社とそれを請け負う広告代理店は、意外に広告制作がいい加減。職安の求人票も同じです。ちょろちょろっと書いてあるだけでは、その会社や仕事のことがよくわかりませんね。特に転職者の場合、新卒の段階で、会社の名前やイメージだけで選んで失敗している人がもの凄く多い。かくいう、私がそうでした。ヤマハ発動機というかっこよさだけで選び、仕事内容なんて何も考えなかった。結果は9ヶ月でノイローゼです。だから、上辺の情報だけでなく、中身を詳しく知りたい。
★数倍のスペースの求人雑誌
そこを突いたのが求人雑誌で、新聞広告と同じ値段なら数倍のスペースでかなりの情報を盛り込める。しかし、こっちはこっちで、せっかくのスペースをクダラナイイメージ写真やイラストで埋めているケースが多い。これは広告屋にとって楽なんですね。写真やイラストはある意味で簡単。文章を書くのが一番大変なんです。さらに、たまにしっかりと文章で情報を書いてある求人広告もありますが、ほぼ全てが歯の浮くようなヨイショコピーばかり。まあ、これは広告コピーの場合は当たり前なんですが、会社のマイナス点には一切触れず、「当社は安定しています」「皆、ワキアイアイです」なんて、どうでもいいコピーばかり。これはねえ、コピー書くのは大体女性ですが、これがまたツマラン「コピーライター養成講座」なんか受けている。電通・宣伝会議なんかが主催しているヤツで、講師は糸井重里とかね。でも、ああいうのはランチェスター戦略で言う「強者の戦略」。大企業のCMやイメージ垂れ流しの広告は、「おいしい生活」なんて軽いモンでもいいですが、中小零細企業向けの場合、広告は一発で結果を出さないと行けない。10万円の広告出したら、即10万円以上の反応をとらねばね。
★記事風のコピー文章を埋める
結局、既存の広告屋はスポンサーの顔ばかり見ていて、そのエンドユーザーのことを真剣に考えていない。かつ、コピーライター屋は太鼓持ちでジャーナリスト精神がなく、かつ、真実を追究する、突っ込む文章力がない。こんなコピーじゃ、読者を動かすコトはムリだなと、ならば俺が書いてやると、幾度も転職で失敗した当事者の経験もふまえ、新聞広告も求人誌の広告も、とにかくスペース一杯に「これでもか」というくらい、記事風のコピー文章で埋めました。そして言われましたねー。「栢野、お前こんなに文章ばっかりでは字も小さくなる。誰も読まないよ」。お客さんにも、広告屋の同僚にも言われましたが、「いや、これでいいんだ。俺が転職希望者として納得するものを作ればいいんだ」と、わずか数センチ四方の広告枠を文字で真っ黒に埋めていきました。その結果は・・・つづく

連載第三十回目

★社長の人生を聞きたい!
効果を上げる広告コピーの実証は、まず自分が営業でとってきた求人広告で試しました。
Bingとか新聞の中途採用広告。新規開拓の方法は飛び込みもやりましたが、ハローワークの求人票、他紙の求人広告、地元新聞&雑誌の記事・・・をチェックし、電話やFAXで挨拶してアポ。ムリなら朝や夜の狙い澄ました飛び込み。当時はまた自分で再度起業することは明確には考えていませんでしたが、何となくそういう日がまた来ると思っていたのか、どうせ大企業は相手にされないと思っていたのか、行くのは中小零細ベンチャーばかり。それも担当者ではなく社長を狙いました。かつ、一番好きなのは創業者。リーマン社長や2代目は例外を除いて何となく合わない。半分以上は営業というより、その社長がどうやって今の成功を勝ち取ったのか、人生を聞きたいと思ったんです。過去にも書きましたが、自分の天職や将来が見えない。探し方もわからない。自己啓発のホンを読んでも、念じてもわからない。ならば、他人の事例を研究しようとネ。ビジネスセミナー交流会の「九州ベンチャー大学」も同じ理由でした。
★アポ取るには朝駆け
相手が創業者の中小企業はイイですよ。アポを取るには多少、無謀なことをしても大丈夫。私が得意(今も)なのは、朝駆け。つまり、電話しても何してもアポが取れない、でもナントカ会いたい・・・という場合、朝7時~くらいに相手の会社の前で待ち伏せするんです。それか夜中。頑張ってる社長は昼間は仕事で忙しい。電話や来客も多い。しかし、朝や夜中は電話も来訪もない。かつ、デキル社長は朝が早いか夜が遅い。そういうときに体当たりで行く。こういうとよく「怒られるんじゃないか」と言われますが、実際は最初はビックリされますが「・・・。入れ」となります。
これは後でわかったんですが、創業者系は大体、自分も過去に相当なことをやってきている。だから、朝一で無謀にもこっちが待ち伏せなんかすると昔の自分を思いだし、「そういえば俺もお前の年の頃は無茶ばかりやったなあ」なんてね。このパターンで知り合いになったのは自然食品通販「やずや:矢頭社長」、「ランチェスター経営:竹田先生」、明太子の元祖「ふくや」、不動産ベンチャー「ディックスクロキ」、ホワイトデーを創案した和洋菓子「石村萬盛堂」、旅行ベンチャー:HIS九州の大野本部長、ラーメン「博多一風堂」の河原社長など。大野さんはホテルの飲食店で見つけ、一風堂河原さんは町を歩いているのを見つけて声をかけ(キャッチセールスですね:爆)、その後に詳しい自己紹介をFAX。HIS大野さんなどは「久しぶりに面白いアプローチを受けたなあ。一度遊びに来ませんか?」と電話を貰いましたね。
文章の書き方の件はまた来週に

連載第二十九回目

★月1回のもう一つの副業
広告代理店の傍ら、ビジネスセミナー交流会「九州ベンチャー大学」を立ち上げましたが、もう一つ月1回の副業をしていました。それは東京での起業に半年で挫折した後でやっていた、船井総研子会社の出版社:ビジネス社「流通ビジネス:月刊フナイ」への連載。
今考えると気恥ずかしい「時代の眼」というタイトルで、私が毎月出逢った元気な起業家のレポートでした。当時のビジネス社は再建途上で人員も少なく、私は福岡へUターンしたんですが、編集長の村上さんから「毎月2ページを任すから」と言われて・・・。
こう書くと人によってはスゴイと思うかも知れませんが、文章力は「小学生並の日記」。ただ、当時参考にしていた新聞&「日経ビジネス」の企業取材やノンフィクション記事を見ていて気づいたのは、「小説家のような文章力はいらない。それは子供でもわかる程度でイイ。素人でもプロに勝てるのは、実際に足を運んでかき集めた事実」と気づき、広告営業や交流会活動で知り合った社長さん達に取材と称して会いまくりました。この仕事自体は毎月3万円程度でしたが、自分にとってはその10倍の価値はありましたね。
当時の流通ビジネスなんて発行部数は5000部もない。しかし、「月刊誌に記事を載せたい」というだけで、相手は喜んで受けてくれました。広告はお金がいるけど取材記事は無料ですからね。それに何となく一般の人は、自分が(屁のような)マスコミに載ることは名誉だと勘違いしている。一部の一流紙を除くと、実際は単なる穴埋め取材が多いんですよ。勿論悪いことはしませんでしたが、私は意識的にこの武器は使わせてもらいました。
★効果の上がる広告
また、前々回に書きましたが、当時勤めていたアド通信社では、求人など簡単な広告コピーは営業マンが自ら作っていたんですが、どうせなら「効果の上がる」広告を極めたい。通常の広告営業では「効果があってもなくても後は知らん」ですが、そういう虚業の部分に心が痛み、同じスペースでも、広告の作り方で効果は違うんではないかと密かな研究を始めました。ここで「流通ビジネス」の取材記事経験が活きたんです。通常の広告はスポンサーが気に入る「ヤラセのヨイショ文章」ですが、純粋な取材記事は読者&エンドユーザーに役立つことが第一。ですから、場合によっては取材先の悪い点やマイナス点も思い切って書きますね。「中小企業診断士は経営コンサルで唯一の国家資格だが内容は机上の空論が多く、民間で通用する人はわずか」とかね(私は2度も試験に落ち、恨みがある:爆)。つまり、同じマスコミでも広告よりも記事の方がはるかに真実度は高い。皆さんも新聞を読む時、実は広告なんかはほとんど飛ばし、記事を見ますよね。広告は胡散臭いコピー文章ばかり…。ある時これに気づき、「広告も大事な情報源。ウソや誇大表現やヤラセは省き、通常の取材記事みたいに真実を書こう」と決意しました。そしてそれを実際に仕事に応用し始めると、面白いように広告効果が上がり始めたのです。