連載第十七回目

★競売 DE 大家さん?
小さい部屋をひとつずつ買う、と決心したものの、あてがあるわけではない。一体どうすれば買えるのかわからないが、いきなり不動産屋に行くことには抵抗がある。それなりの知識がないと、大失敗しそうだ。そこでまた本屋へ走る。
しかし不動産関係の本というのは、素人には、おそろしくとっつきにくい。不動産登記だの宅建だの、布団で読めばぐっすり眠れそうだ。立派な専門家が書いたものではなく、素人の立場で書かれた本はないのか?あちこち探して、ようやく私は1冊の本を見つけた。
サラリーマンでも大家さんになれる46の秘訣」。
エッセーのような軽いタッチだ。貯金がほとんどないサラリーマンだった著者が、競売で不動産を手に入れて大家さんになった体験を語っている。これならすんなり読めるし吸収できることがたくさんありそうだ。
ところで私は、この手の本を読む際に、注意していることがある。それは、書いてあることを鵜呑みにはしないということだ。著者の体験や感じたことは、あくまでも書いた当事者のものであり、自分にそのまま当てはまるとは限らない。著者の考えを読み取り、自分ならどう取り入れるかを考える材料にする。だから書いてある通りにはしない。自分の頭で考えて、自分流にやる。投資の形は人それぞれ違っているものだからだ。
早速読んでみる。なるほど、不動産は競売で買うと安いのか。そういう買い方があることを初めて知った。リスクはあるがリターンも大きいと見た。またこれを機に不動産の勉強をするのも悪くない。
競売で不動産を買うのは、「生産者から直接買う産直野菜」みたいなものだと私は解釈した。自力で良いものを探すのは大変だ。手間もかかる。どんな人が、どうやって作ったのか?味は?安全性は?栄養は?納得できる値段か?果たして本当に売ってもらえるのか?ハードルは決して低くはないが、納得して買うメリットは大きい。ただ、良し悪しを見極める選択眼は必要だ。
不動産とは一体どうやって見極めるものなのか、全くわからない。わからないが、ノウハウがあるはずだ。ノウハウを探そう。競売で不動産を買うためには、まず何をすればいいのだろう?私の中での新しい挑戦が始まった。
関連本

サラリーマンでも「大家さん」になれる46の秘訣―実践版 利回りがすべてのアパート・マンション経営入門
藤山 勇司
実業之日本社 (2003/07)
売り上げランキング: 14,803
おすすめ度の平均: 4.24

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